2011~2012年度 但馬学11月例会報告                           「へぇー、ほぉー、笑いと涙の香味煙物語」 ~ 村岡名物おじさんのしゃべりが炸裂~
日時:2011年11月26日(土) 13時30分~16時
場所:兎塚地区公民館

テーマ :  「 へぇー、ほぉー、笑いと涙の香味煙物語」 
        ~ 村岡名物おじさんのしゃべりが炸裂~


講師:生活工房香味煙 煙長 井上利夫さん

 最近「おはよう朝日です」に出た。すると電話とファックスがたくさんきた。普通は1月2月は仕事がないが、2月まで注文がある。
家の中では、これでいいのだ、としている。味噌汁が水くさくてええなぁ、しょっぱくてええなぁ、眉間に皺が寄ってええなぁ、と言って会話を楽しもうと思っている。



  学校卒業後に大阪の茨木に就職したが、親父の養鶏を継ぐために田舎に帰ってきた。養鶏は借金ばかりで、いったん借金の歯車に入るとどうしようもない。死ぬかとんずらするか考えたが、お金を追及する人生のむなしさ、はかなさに気がついた。死ぬのをやめて、人がやっていないハムづくり、燻製づくりに向かった。但馬でハム・燻製づくりは僕が初めてだ。「食が変われば経済が変わる」という高校の時の先生の言葉が蘇ってきて、取り組み始めた。

 しかし、売れなかった。味もしっかりしていない。それでも今日に至っている。やってよかった。死ぬほどの思いは必要だったと思う。但馬は燻製に適したところだ。また、但馬は各地に村が点在しドイツとそっくりだと言う人もいる。

 今、一番僕が一生懸命やっていることは「癒しの森」構想だ。そして、「ハーブ アンドスモーク」。ハーブ園を経営して高校生とハーブと煙で満たしたい。100年かかるかもしれないが、生徒にも日当を与えて一緒に検討する。(今、有害鳥獣が課題となっているが)鹿が近寄らない、ぶとが近寄らない、ムカデが近寄らない、蛇が近寄らないハーブなど、様々なハーブがある。また、心に病んだときにはハーブティーがいいし、胃や腸がおかしいときにはハーブで癒す。

但馬をハーブで満たしたい。その間にスモークが点在する。
癒しの森は、金儲けするかどうか分からん感じでやる。但馬は、真面目だけどがつがつしすぎだ。儲けとるか、儲けなあかん、が(商売人の間の)挨拶になっている。しかし、病院や行政に対してこのような挨拶はしない。使命感があるということだろう。
人が喜ぶものを出さないといけない。

 山でも鹿でも利用したらいいが、町会議員や市会議員に頼ったらあかん。自分ですることだ。行政に頼ってもあかん。頼るから文句をいいたくなる。補助金をもらわずにやるのだ。県の部長や県民局長に宣伝のお願いはするが、補助金はいらん、見つめてください、と言っている。自分の人生だから自分でする。頼らない。

 学校の先生にも優秀な人間はいらんと言っている。落ちこぼれを送ってくれれば、学校・家庭で教えてくれないことをする。
 但馬中が色とりどりのハーブの香りと色があればすごいことだ。輸出もできる。サフランは花びら一枚3000円する。難しいからするのだ。ピーマンは簡単にできるが、儲からない。難しいから儲かる。1個5000円のメロンなどいいものを研究する。但馬牛は高価な餌がいるが、もっと安上がりで高級品を作るのだ。

 この話をしていたら、養父市の市長、副市長、農林課長がある晩に来た。大屋に第2香味煙を学校か養蚕の廃屋のどちらかに作らせてもらう、必要な資金は市が出す、と言ってきた。今の構想は、燻製大学、燻製道場を作ろうとするものだ。
香美町は反応がない。町長・町議も関心がない。銭がないと言うが、銭がなければ作れ、知恵がなければ出せ、と言っている。

 大切なのは情熱だ。落ちこぼれと一緒にバーと来年やる。例えば、ミントは鹿がきらいだ。ムカデや借金取りが近寄らないハーブがある。借金取りは儲けたら来ない。
但馬を天国みたいなところに変えよう、と思ってから楽しい。

 県の農政環境部長には宣伝をしてくれ、製薬会社や化粧品会社、百貨店をつないでくれと言っている。
 但馬がおしゃれでかっこいい、としたい。そして、視察に来てもらう。
観光型ハーブ園をすると言ったら、同級生や恩師から田んぼ(を貸してやろう)の声がかかっている。

来年から香味煙を株式会社にする。そして、必要な資金以外は、すべて従業員にいい目をさせる。従業員はベンツ、社長は軽トラとしたい。
 続いて煙の話だが、食物のすごさは木ごとに煙が違うということだ。うまく組み合わせたのが燻製。美しい花や葉っぱは心をいやす香りのいい煙だ。リンゴのような果物は、何とも言えない甘酸っぱい煙だ。栗は苦みがある。
今度、煙の不思議をご覧にいれよう。

 そして、水戸黄門の話。水戸黄門は自国を周る前に助さん格さんに宿を調査させたという。夫婦仲のいい旅館、店主と従業員の仲がいいところを選んだという。
 続いて武田信玄の話。彼は燻製の名人だ。戦いを制する人は食を制する。戦をするには、腸を活性化する食物が必要で、これが脳を活性化し、決断ができるのだ。梅干を燻製にしておにぎりにし、味噌をくるんで燻製にする。これが意思の力、直観力を育てる。梅干の燻製、味噌の燻製は400年前からあり、今でも食べられる。賞味期限をつけないといけないときに400年とつけようとしたら、保健所につけてくれるなと言われ、12か月とした。先を見通すためには過去を見ないといけない。



 質疑応答
質問)畜産のものと野生のものとどちらが多いか。
答え)豚、鶏が多い。
鹿肉はものすごくきれいで、C型肝炎はない。豚・牛にはある。山の木など健康食を食べているようなものだからだろう。
野生は鹿のみだ。だが、商売にならない。イベントやサンプルのみやっているだけで、力をいれるものではない。
質問)ハーブの用途は。
答え)瓶詰め、袋詰め、お香、お風呂に入れるものなど。収益性の高いものを作っていかないといけない。
質問)ハーブ アンド スモークでハーブとスモークの関係は。
答え)ハーブ園の中に工房を作っていく。燻製やハム、ソーセージにハーブを利用する。但馬農高とハーブをまぶしたチキンの燻製を作った。おしゃれな農業にして若者が帰ってくる形を作りたい。
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