2007年9月例会 「イカはいかが?」
開催月日 : 9月22日(土)
開催市町 : 香美町
テーマ   : 「イカはいかが?」
講 師   : 玉木哲也さん(但馬水産技術センター研究員)
場 所   : 香美町立国民宿舎「ファミリーイン今子浦」 (香美町香住区境548)
参加者   :岩本和 岩本名 太田 衣川 島垣 高石 谷岡 峠 友田
        中田 成田 能登 浜野 宮元 西躰 (16名)会員外1名
担 当   : 岩本和、椿野、高石

昼食メニュー
●イカめし
●焼きイカ
●イカの沖づけ
●イカのさしみ
●イカの衣付きフライ
●イカの揚げ物
●イカと玉葱の煮物
●イカのつくね入り味噌汁





ファミリーイン今子浦のシェフに、一品一品の説明をしていただきました。
イカは玉葱との相性が良く、一緒に煮ると柔らかくなるとのことでした。
以前に大根と一緒に煮たことがあったのですが、イカがかたくなってしまい、失敗しましたとのこと。
また、煮る時間も長くも短くもダメで、ちょうど良い時間があるとのことです。

どの料理もとても美味でした。特にシロイカの刺身が甘くて絶品でした。

日本海のイカ
イカは世界で400種類程度、日本近海で130-200種類いるといわれてますが、まだ発見されていない種類もいるようです。
主に漁獲の対象になっているのは、その中でもスルメイカ(マイカ)・ホタルイカ・ソデイカ(アカイカ)・シロイカなどの限られた種類になってくるとのことです。

日本海は、北の魚と南の魚が見れるところです。
あたたかい対馬海流(暖水域)が2-3ノットで津軽海峡まで抜けています。
暖水域は10℃~27℃。その暖かい海水は水深は200-250まで。
そこでは主にスルメイカ(マイカ)がたくさん獲れる漁場です。
普段はさらに深い水域にいるホタルイカも、産卵期に浅い水域に上がってきます。

* スルメイカ
周年-春から秋に、主に釣りにて獲ります。
昭和41年、沖合いの大和堆漁場にて、底引きで大量に漁獲できるのがわかり、底引きの休業期間に副業でイカを水揚げしていた。
専業船にて漁獲するも、石油ショック以降、集魚灯を焚くのにも莫大な石油が必要なため、採算が合わなくなり、現在は専業船は一隻も存在しなくなった。現在は沿岸のみにて漁獲をしています。
かつての漁火は、アメリカの衛星から見たら大和堆水域まで煌々と明るく、アメリカが驚いた。世界でもイカをそれだけ獲る国もなく、異様な光景だったのかも知れない。
スルメイカのとれたての体色は透明→肌色→白と、鮮度で変わります。
食べ方は、主に鮮魚として。加工品としてスルメ・麹付け・へしこ・塩辛・イカ飯

* ホタルイカ
春に底引きにて獲ります。
古くからいるのがわかってたが、製品にしなかった。
ズワイガニ漁終了後の漁獲対象。
産卵のため接岸してくる群れを漁獲。最初に獲れるのは♀で、その後に♂が獲れます。
目に5つ、腕に2つの発光部。体にも発光部がある。発光部が9つあれば、それはホタルイカモドキ。
ホタルイカは茹でると半分ほどに縮みます。目だけは縮まず、目玉除去のための洗濯機のような特殊な装置を用いています(特許)。
食べ方は主に加工して食べます。

* ソデイカ(アカイカ)
秋に釣りと定置網にて獲ります。
主分布域は熱帯~亜熱帯。それなのに、分布の北限の日本海但馬での漁獲量は全国トップ。
1960年代に樽流し縦縄漁法という但馬独自の漁法を開発し、たくさんの漁獲量がありました。
今は温暖化の影響か、以前よりもたくさんの漁獲があります。
同じ漁法を沖縄でやったところ、うまくいきませんでした。
生態は不明の部分が多かったが、大きなイカのため、発信機を取り付けて調べることが出来るように・・・。
すると、夜に浮き、昼に沈むことがわかった。
食べ方は、主に生鮮として。沖縄では焼いてから味噌漬けにしています。フライでも美味しいです。

* シロイカ(ケンサキイカ)
春・秋に釣りと定置網で獲ります。
沿岸性のイカで、主分布は東シナ海。せいぜい能登半島までの分布です。
春は大型で細長く、秋は小型でずんぐりむっくり。
食べ方は、生鮮で。刺身が最高。



こぼればなし

* 食べるときに気をつけなければならないのが寄生虫。
 アニサキスという寄生虫などは、イカを透かして見れば見え、ピンセットでとれる。
* イカのゲソは、実は足ではなくて「腕」。
* イカの腕は10本と思いきや、8本の「タコイカ」という種類もいる。
* イカのスミは煙幕。タコのスミはおとり。セピア色というのはイカスミ色のこと。
* イカは一年しか生きられない。ダイオウイカでもホタルイカでも。絶滅回遊魚。
* 但馬のイカ料理は、「ヘシコ」くらいかなぁ・・・とのこと。
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