2007年2月例会 「宿場街から継がれた生業」
開催月日 2月24日(土)
開催市町 : 養父市
テーマ   : 「宿場街から継がれた生業」
講 師   : 「生ゆば製造」  松田甚兵衛商店 松田正司さん
         「醤油醸造」   中野醸造(有)  中野利洋さん
場 所   : 松田甚兵衛商店、中野醸造(有)
参加者  :  島垣、能登、中田、峠、粂井、浜野、戸田、小川、友田
         細見、谷岡、衣川、成田、西躰、宮元(会員外)
担 当   : 島垣、中田(記録)

今月のテーマは「ゆばとお醤油」。それぞれの製造元を訪ねてまわる。場所は兵庫県養父市である。いつのように、正午に集合してまずみんなで昼食をとる。今回は、ある食堂に持ち込みをさせていただいて、これから見学する製造元の生ゆばを同じく見学させていただくところのお醤油でいただく。美味しい!見学が楽しみだ。

 

まずは、ゆばを製造されている「ゆば甚」さんを訪問する。正式名は、松田甚兵衛商店。主に京都の市場に出荷されているこだわりのゆば製造元である。最近はインターネットの販売も伸びているそうだ。

 

工場内でゆばの製造工程をお聞きする。原料の大豆は、国産とアメリカ産とカナダ産をブレンドしている。遺伝子組換えの大豆は使用しない。当然のことながら、合成保存料はいっさい使用しない。松田商店の一番のこだわりは「水」。この地で湧く井戸水を使う。これだけは、他の地では得られないこだわりに違いない。

続いて、車で5分もかからない場所にある「中野醸造」さんにおジャマする。創業は1899(明治32)年。「マルナカ醤油」の商号で親しまれる。

100年以上前に建てられた土蔵のなかで、仕込みが行なわれている。2年間、1年間、半年前、と熟成時間が仕切りごとに違い、時間の経過とともに色が濃くなってくる。

大豆は北海道産、小麦は播州(兵庫県)、食塩は赤穂(兵庫県)と地元の素材にこだわる。1年掛けて熟成させたもろみを布で包んでしぼる。年季が入った絞り機をまえに説明を受ける。

 

「生ゆばと醤油」。以前は、全国各地にあったが、最近は少数になってきている。これからは、老舗で素材と製法にこだわり、家族を中心とした家業としてやっていらっしゃるところが、製造を続けいかれるのだろうと、確信した例会であった。
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